耐震技術の告知活動を

企業が存続・発展するためには、社会的な存在価値を持たなければなりません。存在価値が明確であればあるほど、他社との差別化にもなります。しかし、その存在価値がお客様に伝わらなければ、安定したビジネスにはならないばかりか、社会からの退出を余儀なくされてしまいます。

私は、社会的な存在価値の一つとして、「命を守るリフォーム」「耐震診断・補強技術」を持つ会社になることをお勧めしています。残念ながら地震大国日本には、地震に弱い家がまだまだ多く存在しています。だからこそ、上記の技術力は企業の存在価値を高めてくれると思っています。しかし、その能力をお客様に伝える方法が十分でない会社が多く存在することも確かです。まずは成功している会社の告知活動を学び、着実に安定したビジネスにつなげていけば良いと思うのです。

最初に取り組むべきは、最も身近な存在である自宅、社員、関係者の既存住宅を診断することです。これらの診断や補強の施工実績を残すことで、今後のお客様に対して安心感を生み出すことができます。次に行いたいのが、その実施内容をホームページなどへ掲載し、そのうえで一般的なリフォーム工事を検討しているお客様に提案することです。最低でも、間取り変更を伴うリフォームに必ず耐震診断をセットで実施することではないでしょうか。最近では、このような会社が多くなってきており、良い傾向だと感じています。

新規の集客方法として効果がある手法はいくつかあります。一つ目は、ホームページの充実です。特に、経営者や担当責任者が「耐震への思い」を日々更新していくことです。診断や補強工事へのコメントや地震に関することでもよいでしょう。こうした経営理念や姿勢は、お客様に通じるものです。また、社用車の外部や事務所に耐震診断や補強の重要性を掲載することも効果があります。小さな告知活動でも、コツコツと進めることで圧倒的な優位に立つことは可能だと感じています。

二つ目は、「街角・耐震補強のモデルハウス」です。これは、資金投資のできる会社にはぜひ行っていただきたいですね。バブル以降の築30年から40年を過ぎた大きな住宅団地は、どの地域にも存在します。それらの団地は、ほとんど同じ間取り、設計仕様、施工方法であり、経年劣化もそれほど変わらないのです。自分の住宅とほぼ同じ家が、どのようにすれば「強くなるのか」を見ることができれば、耐震補強のモデルハウスに興味を持ってくれるでしょう。一棟一棟を強い家に変え、団地全体を強くしていくことは可能です。それも自社単独ではなく、買取再販住宅を行う不動産会社と連携すれば、資金面や集客面のハードルも決して高くないのです。

三つ目はB to B、つまり不動産会社や設計事務所を味方につけることです。彼らは、自社で施工はしませんが、お客様を見つける活動は行っています。不動産会社は、空き家や転売したいお客様を持っていますし、設計事務所も独自のネットワークを持っています。それぞれの特長を持ち寄り、お客様のお悩みを解決することができれば、大きなビジネスチャンスが生まれます。例えば、「買取再販住宅」を耐震・断熱性能を改修して性能を明確にすれば、お客様に安心を提供できます。設計事務所が提案するデザイン性の優れた非日常を体験できる住まいに確かな性能をつけることができれば、住宅以外のゲストハウスという機能に変えることも可能です。貸店舗、グループホームなど、リノベーションの可能性は広がります。

耐震技術を身に付けることで、今後の住宅事業において自社の立ち位置をより高められることは間違いありません。床下や小屋裏に潜っての調査は敬遠されがちですが、それこそがお客様から信頼される「リスペクト営業」の入り口でもあるのです。安易なリフォームを行う競合会社が数多く存在するだけに、技術力を磨いて、性能アップリフォームの提案をしていくことをお勧めします。

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