OB施主をいかに大事にするか

経営者は、どのように自社を発展させるか、売り上げをどう作るかといったことをいつも考えていることと思います。その方向性を導いてくれる要素の一つが、「OB施主との接点にある」ことに、気づいていないケースが見受けられます。創業者ではなく、長い期間、事業を行っている住宅会社であれば、多くのOB施主がいるはずであり、それは大きな財産です。

私の場合、OB施主と言えば、N社時代に取引してきた会社やその担当者が多く、その中で7社の取引先と業務提携をして、営業を中心とした支援を行っています。それ以外の会社や担当者には、年に2度ほど「住宅事業における鈴木の提案」のメールを送って、縁をつないでいます。もちろん、N社時代に一般消費者である数百人の住まいづくりを担当してきたので、その人たちもOB施主と言えますが、N社を通じて連絡をすることになり、残念ながら、アプローチできるご家族は少なくなっています。しかし、何らかの縁はつないでいたいと思い、耐震・断熱体験館とホームページ、フェイスブック、ブログなどで、私の活動内容を伝えるようにしています。

業務提携先の一社である数寄屋造りのK建設様は、千葉県内だけでも1,500組以上の住まいづくりを行ってきました。そのうち150組程度を私が担当し、年に2度ほどの訪問をしています。年に3回は、ダイレクトメールで情報誌を送り、「直近のリフォームや新築の事例」「無料相続相談」「いつでも税理士へ相談」「新築の新商品」「OB施主向けイベント」などを入れています。また、「ヒノキの山」見学会などを年間スケジュールに組み込み、OB施主と2カ月に一度は接点を持つようにしています。結果、OB施主の土地活用によるアパート建築や大型リフォームを受注することができており、新築住宅の売り上げを上回るほどです。

私の住まいがある隣町に、大手のM地所が40年前から20年かけて分譲した600戸程度の団地があります。販売が完了すると、団地内にあった販売センターを地元のOリフォーム会社が購入し、分譲した建物の維持管理(点検、仲介、リフォーム)を行っており、双方にとって大きなメリットを生み出しています。そして、この販売センターを活用して、「ワンデイレストラン」「ワンコインコンサート」「みんなで公園トイレ掃除」「貸ギャラリーコーナー」などを開催し、分譲購入者が気軽に集まれるようにしています。イベント主催者も参加者も、東京から移転してきた分譲購入者なのです。場所を提供しているOリフォーム会社は、自然と集客ができ、本業であるリフォームや不動産仲介が順調に推移しています。

OB施主との接点作りは、労力の割に成果が出るまでに時間がかかるケースが多く、継続出来ていない会社があります。一方で、自社を知らない人への告知活動には、労力の手間と時間がかります。その点、OB施主は自社のことを良く知ってもらえているという大きなメリットがあります。接点を持ち続けていれば、住まいのことで変化が生じた時に、相談してみようとなるはずです。また、接点があれば、OB施主の世帯状況を知ることができます。例えば、住まいを子ども夫婦に譲ったのであれば、リフォームの可能性が出てきますし、施主が亡くなれば、相続不動産として活用方法を悩んでいる可能性があります。

それらの情報が、羅針盤のように経営の方向性を指し示してくれているのです。そのような相談が増えれば、それに合わせた会社の受注体制、相談体制を変えていけばいいのです。お客様を変えるのではなく、我々が変わっていくということです。それが最もリスクが少なく、進むべき方向の一つなのです。

接点づくりは、上記以外にたくさんあるはずです。一枚の年賀状に、「無料点検のご案内」や「最近の施工事例」を入れて送るだけでも、いつか効果は出てきます。接点づくりは、地味な活動でありますが、長い期間を要しながらも必ず効果が出てきますので、ぜひ、行動してみてください。

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