潜在能力の鍛え方

去年の日本人の活躍には、嬉しさと同時に驚きがありましたね。特に、スポーツ選手の活躍には目を見張ります。オリンピックでの金メダル20個は、米国、中国の次に多く、野球では大谷翔平選手や今永昇太投手の活躍がありました。サッカー、ラグビーの日本代表も強くなってきましたし、バレー、バスケット、フィギュアスケート、ゴルフなどでも世界トップクラスの選手が出てきています。それは、世界中から情報を集め、科学的な分析によって肉体の鍛え方やトレーニング、栄養などに最先端の手法が取り入れられているからです。しかし、日本人が最も苦手にしてきたのが、メンタルではないでしょうか。前半が順調でも、肝心な場面で委縮して体が動かず、逆転されるシーンを見てきました。それが、ここ数年飛躍的に改善され、苦しい状況でも逆転することを当たり前のようにできる選手が続々と出てきているのです。

日本代表のメンタルサポートをしてきた脳外科医である林成之氏は、その著書「運を強くする潜在能力の鍛え方(致知出版社)」の中で、90%以上眠っていると言われる人間の潜在能力を引き出すには、「言葉」と「運動」「意識の持ち方」が重要だと説いています。人間の脳には、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という本能があり、それに合わせた言葉や運動が効果を出すのです。日本女子サッカーチームやカーリングチームが、「そうだね」とよく言っていたのは記憶にあると思います。仲間から肯定されているから、次の言葉が「脳に入る」、潜在意識を呼び起こされ、効果が出てくるというのです。どんなに強い相手でも、「今日は、自分の日だ」「今日、私は絶好調」と思うこと、口に出すこと、これを同期発火というそうです。また、直感力を信じることです。直感力は、考えたことをイメージして映像にまで落とし込んでくれます。プロゴルファーはパッティングの際、カップに入るイメージを映像で見ているそうです。

「脳が疲れない4拍子のリズム」、「ゴールを意識すると潜在能力が引っ込む」、「自分の為ではなく、誰かのために」などが潜在能力を発揮させる。運動も重要で、「美しい姿勢」が潜在能力を引き出すため、バランス、水平目線、足裏感覚を保つこと、体軸を中心に回転することがよいそうです。大谷翔平選手のスイング、松山英樹選手のスイングは理に適っているそうで、言われてみると、一流と言われているスポーツ選手の動きや姿勢は確かに美しいですよね。それ以外にも、10の動きの基本法則があるのですが、詳細は本を読んでみてください。また、子どもの時に「育脳」を理解して育てていると、成人になったときに「潜在能力」発揮しやすくなるという。まとめると、①否定語を使わない、②頼まれたら2秒後に行動、③考え方を一つに絞って勝負、④同期発火を利用する、⑤正確なイメージを描く。それを全力投球することが、潜在能力を高めることになるようです。日本のアスリートたちは、これができるようになってきたから、結果が出ているのです。

もう一つ面白いコラムがありました。男脳と女脳では、全く違う構造になっており、考えながら言葉を話せる女性と考えてから話す男では、男は間違いなく負けてしまいます。また、学校での試験では女性の方が高い点数を取るものの、最終的には、突き詰めていく仕事(研究やリノベーション)の成果はどうしても男性になるというのです。

このような本を読むと、なるほどと思い行動に移したくなります。しかし、「行動に移せても、継続できないのが世の常」、そう思ってしまうこと自体が潜在能力を発揮できない理由だとわかりました。素直に林氏が書いている内容を実践していこうと思っています。営業支援、ランニング、ゴルフ、設計コンサルティングなど、これからも続けていきたいものほど、能力が十分に発揮できていないので、逆に言えば、伸びる要素があるということを信じて行動に移していこうと考えています。

大自然、神様、大なる力など言い方は違いますが、それらが望む生き方を素直に実践することではないかと思います。それが、もしもの時にでも力を発揮し、精神的に落ち着いて対応できるのではないでしょうか。スポーツも仕事も、技術力は必要ですが、最終的にはメンタルに左右されるのは、望まない生き方をしてしまっているのです。今年から、意識して潜在能力を発揮していきます。

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