自宅の「耐震・断熱改修体験館」を活用して、笑顔を提供したい
私の自宅は、1992年に建てたもので、今年で築33年となります。当時、バブルが崩壊して数年が経っていましたが、いまだ100万戸をはるかに超える新設住宅着工戸数がありました。営業所の責任者だったこともあり、建築条件付き土地分譲を購入して自分で設計したのですが、幼子が3人いる典型的な子育て世代、自己資金もほとんどなく、無理やり住宅ローンを組んでチャレンジしたのです。私と同じような住環境を持つ人はたくさんいるということもあり、定年退職をしたことから、自宅の一部を事務所とし、同時に「耐震・断熱改修」をすることにしたのです。

約1年かけて、耐震と同時に断熱改修工事を行いました。断熱、気密には苦労はしましたが、全熱交換と空気の流れを考えた24時間全館換気システムを入れました。空気が家全体に流れなければ、淀みが起こり、思ったような快適な空間とはならないからです。浴室とキッチンは、予算上まだ断熱・気密工事が完了していないため完全ではないのですが、それでも暖冷房はリビングに1台のエアコンで済んでいる状況です。また、太陽光発電機を約5kW乗せました。自家消費後による売電もあり、昨年はほとんど光熱費ゼロとなっています(今年は電気代の値上がり数万円マイナス)。一冬住んでみて、公開できるレベルだと判断し、また、快適空間の体感は早朝が一番効果を感じると思い、宿泊できる(民泊許可)ようにしました。

起業するにあたり、ランニングコストがかからない会社にしたいこと、事務所を構える千葉県東金市は東京から時間がかかること、いつまでも地域密着の工務店ビジネスを応援したいこと、こうした理由から「耐震・断熱改修体験館」という営業ツールを持つことにしたのです。それだけでは来場いただけないことも、十分に理解しています。わざわざ、遠くまで来ていただくので、「東金・九十九里名物」を食しながら、営業トークを聞いていただいています。目的は、地域密着のリフォーム会社様に差別化として「耐震・断熱改修」の技術を持っていただき、大手のリフォーム会社や修繕会社へ流れているお客様を呼び戻せるようになることです。それが、「築30年住宅に住む人たちのお役立ち」にもつながると思うのです。体験館の一部を民泊にしているのも、「快眠できる宿泊施設」を提供することで、地方の空き家問題を解決する助けの一つになると信じているからです。住まいるDesignは、そのような住まいづくりのコンサルティングを行いたいのです。

これまで、体験館には約50社200人以上に来場いただきました。遠くは、大阪や群馬からわざわざ来ていただき、3月には四国や東北エリアの住宅会社が来ることになっています。また、小中学校、高校時代の友人、地元の田間地区の役員関係者も、「耐震・断熱体験館」を利用して同窓会、会合を行っています。子供連れのグループが来ることも多く、リビングの壁をキャンパスにして落書きできるようにしたほか、65インチの大型モニターでゲームをしたりユーチューブを視聴できるようにするなど、子どもが飽きないような工夫もしています。必ず一度は、体験館の営業トークを聞いていただく時間を設けており、「住まいるDesignの体験館は面白い」という口コミを期待しているのです。もちろん、それだけでは不十分なので、ホームページを見ていただくようにお願いしています。帰る頃には、多少のお世辞もあるでしょうが「面白い、参考になった」という言葉をいただいているので、まだ来ていない人にも来場を促しているのです。「行くよ」と言っていながら、まだ来ていない人もたくさんいます。

一級建築士事務所住まいるDesignの営業ツールは、「徹底的に経費をかけない」との思いから、「ホームページ」と「耐震・断熱改修体験館」の二つに絞っています。経費をかけずに、告知活動することで、長く企業経営ができると判断したのです。もっと来館いただき、住宅リフォーム会社のお役に立ちながら、最終的には、冬寒く、夏暑い思いをしているお客様の笑顔を、たくさん見てみたいと思います。
ビジネスコラム2024年3月20日号が詳細になっています。
