2024年の出来事を利用する
2025年を迎えようとしています。来年も楽しいこと、苦しいこと、いろいろなことが起きるのでしょう。振り返ると、2024年は記憶に残る年であり、そのように言える自分がうれしいのです。就職したころから、いつかは起業するのだと夢を見て、40年を過ぎてしまいましたが、そんな状況の中でもチャレンジしたからです。そして、40年以上、サラリーマン時代に行動した結果の信頼が少なからず残っており、顧問契約や業務提携をしていただける会社が存在し、楽しい時間、充実した時間を持つことができているのではないかと思っています。感謝の連続です。
2025年は日本社会や住宅業界など我々のおかれている環境もが大きく変わるような気がします。その理由は、2024年にアメリカの大統領や日本の首相が変わり、与党も半数割れを起こしたからです。税制、金利や関税も大きく変わるでしょうから、住宅業界への影響は必至です。2024年は、新築マンションや戸建て分譲は、供給量が少なく、価格の高騰があったからか、中古再生物件が注目されるようになりました。2025年度は、さらに新築住宅以上に、既存住宅が注目されるようになるでしょう。だからこそ、リノベーション企画ができる設計者が重要視され、新築のデザインや設計力だけでは、不十分な時代になってきています。私は、既存住宅である空き家対策の一つに、リノベーション、それも住宅から他に利活用する提案力が注目され、非日常を表現できるデザイン・企画力ではないかと考えています。それには、耐震・断熱・換気システムを標準化したリノベーションを可能にする、施工の技術力を持つ会社が生き残っていくのではないかと考えています。
新築住宅事業にこだわるなら、「制震工法」を学び、標準化することです。というのは、能登半島地震から一年が経ち、復旧が思ったように進まず、共助、公助だけでは無理があるとわかっただけでなく、「地震は何回も繰り返して揺れる」ということが常識化されてきています。木造住宅は「エネルギーを吸収する」ことが重要であり、制震工法が最も効果的であるとわかってきたからです。2025年度のキーワードになると思っています。ハウスメーカー、分譲ビルダーなどが標準化する前に、提供していくことを勧めます。もう一つが非住宅建築です。2階建ての貸店舗、アパートはもちろんのこと、倉庫、ゲストハウス、事務所など手掛けていくことです。この場合は、営業スタイルがBtoBになりますので、集客方法を変えていかなければならないですよね。企業は環境問題を無視できないことから、断熱・換気システムは必要不可欠と言えるでしょう。
一級建築士事務所「住まいるDesign」も、2024年度は大きな転換期であったと言えるように、2025年度は成果を出していきたいと思います。業務提携や顧問契約をしていただいている企業の業績をアップさせることと理解しています。各々事業形態は異なりますが、住宅・不動産業に関わる以上、連動するものです。各々の会社は、小さいけれど、他にはない素晴らしい特徴を持っており、単純に告知活動が十分にできていない、成功事例が少ないといったことだと思っています。マーケティングをしっかり行い、コツコツと目標に向かって行動することです。たった一人のコンサルティング会社ですが、成果につなげていかなければならない年と考えています。私自身、2025年は楽しみです。
2025年は、間違いなく住宅・不動産業界は大きな転換期になるでしょう。確認申請の4号特例縮小は混乱を起こす可能性を秘め、新築マンション価格が高すぎて、日本人の実需購入が減少し、投資物件として捉えられ、外資が増えると思われます。アクティブシニア層が終の住処を求めるようになってきそうです。新築は平屋住宅が増え、大きな住まいほど、空き家が増えるでしょう。もはや、子育てのために住宅を求めるファミリーは少なくなってきそうです。このような変化の年だからこそ、ビジネスのチャンスでもあると思います。来年は、「ビジョンから、アクションへ」軸足を変えていこうと考えています。